更年期障害|あゆみレディースクリニック中野|中野駅の産科・婦人科

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更年期障害

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更年期障害とは

更年期障害とは

閉経前の5年間と閉経後の5年間とを併せた10年間を「更年期」といいます。更年期に現れるさまざまな症状の中で他の病気に伴わないものを「更年期症状」といい、その中でも症状が重く日常生活に支障を来す状態を「更年期障害」と言います。

更年期障害の症状

更年期障害は人によって症状がさまざまです。おもな症状についてご説明します。
※更年期障害とよく似た、まぎらわしい症状もあり、中には、重篤な病気に発展する恐れのある症状もあります。自分で更年期障害と判断せず、まずは病院で正しい診断をしてもらうことが大切です。

肩こり

更年期になって首や肩のこりがひどくなる人は多いようです。更年期によるエストロゲンの減少による自律神経の乱れが、その症状を強めることがあります。日常生活の姿勢をチェックして、肩や首への負担がかからないように意識することや、パソコンやスマホから目を休める時間をとること、またストレッチなど適度な運動や入浴で温めるなど、血液の循環をよくすることが効果的な対処法です。

疲れやすい

「何もする気が起こらない」「疲れてだるい」という症状も更年期障害によくみられるものです。周囲からはなかなか理解してもらえないのですが、更年期障害の治療を開始することで、だんだんと改善が期待できます。

頭痛

頭痛は女性に多い症状ですが、更年期になってから出てきたり悪化したりする場合があります。更年期によって起こる頭痛は、脳血管の血管壁の痙攣や収縮によって起こるともいわれます。これもエストロゲン分泌の減少が関係していると考えられています。頭の一部が痛い、頭全体が重たい、うなじが痛い、肩こりをともなうなど、症状はさまざまです。まずは、受診し重大な病気でないことを確認したほうが安心です。

のぼせ・ほてり・発汗

いわゆる「ホットフラッシュ」という、のぼせやほてりは、更年期障害の代表的な症状のひとつです。急に顔が熱くなったり、汗が止まらなかったりします。自律神経の調節がうまくいかず、血管の収縮・拡張のコントロールができなくなることが原因です。「ホットフラッシュ」は、更年期障害の治療によって軽減が期待されます。

腹痛・腰痛

更年期障害以外に、腹痛や腰痛は卵巣腫瘍などの恐れもあるので、一度受診をおすすめします。また、腰痛は更年期からよく見られる閉経後骨粗鬆症と関係している場合があります。
ホルモン補充療法(HRT)に使用するエストロゲンの種類によっては閉経後骨粗鬆症に保険適用されているものもありますので、是非一度ご相談ください。

不眠

やはり更年期のエストロゲン減少に伴う自律神経の異常によって、寝付きが悪い、眠りが浅い、すぐに目が覚めてしまうといった症状があらわれます。まずは、からだを動かして軽い疲労を与えたり、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かったりするなどしてみましょう。更年期障害の治療で様子をみたり、場合によっては睡眠薬を一時的に使ったりして経過をみていきます。

イライラ

ちょっとしたことで、不安になったり、イライラしたり、感情の起伏が激しくなって怒りっぽくなる。これらも、更年期障害の症状のひとつです。ホルモンの変化は感情の起伏とかなり深く関係しています。更年期障害の治療で、ジェットコースターのような感情の起伏をなだらかにするお手伝いをします。

動悸・息切れ

激しい運動をしたわけでも、興奮したわけでもないのに、急に心臓がドキドキしたり、突然、息が苦しくなったりします。これはエストロゲンの減少による自律神経の乱れから起こるものです。まずは呼吸器系や循環器系など内科的な検査を行い、問題ない場合更年期が原因です。

うつ状態・不安感

気持ちがふさぎこむ、些細なことで涙が出るなど、抑うつ症状をみとめることもあります。状態によって心療内科と併診しながら治療を行ったり、一時的に抗うつ薬や抗不安薬、睡眠導入薬などを併用することもあります。

めまい

更年期障害によってめまいが起こることもあります。急に立ち上がったときや、からだの向きをかえたときなど、目の前が真っ暗になり、血の気が引いていくような感覚になります。まずは横になって休むこと。また、急な動作などめまいを起こさせるような動きをしないよう、日頃からの心がけも大切です。更年期障害以外に原因があることもあるので是非一度耳鼻科を受診し診断をしてもらいましょう。

更年期障害の原因

更年期障害は、閉経にともない卵巣の働きが衰え、女性ホルモンである「エストロゲン(卵胞ホルモン)」の分泌が急激に減少することで起こります。エストロゲンの分泌量が減少すると、今までエストロゲンによって調節されていた、からだのいろいろな機能がうまく働かなくなります。また、エストロゲンが低下すると脳は卵巣に対して、もっと女性ホルモンを出すようにシグナルを送ります。しかしその際に、シグナルが周囲の脳に不要な興奮を起こしてしまうことで、自律神経の調節がうまくいかなくなります。つまり、女性ホルモンの急激な減少にからだがついていけず、神経の調節不良や心身の不調が起こりやすくなる状態になるのです。そのような状態は多かれ少なかれ生じますが、特に日常生活にまで影響を及ぼす場合を更年期障害とよび治療を必要としています。

更年期障害の診断

月経の周期や閉経からの期間、過去に乳房や子宮、卵巣の病気にかかったことがあるかなど体の状態に加えて、現在困っている症状などを問診で確認します。血液検査で血中の女性ホルモンや甲状腺ホルモン濃度を調べるほか、超音波検査で子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣嚢腫など婦人科系の疾患がないかを調べ、必要時に子宮頚がん、体がんのチェックも行っています。エストロゲンの低下による不調がでており、なおかつ現在の症状が他の疾患から起きているものではないと判断されたときに更年期障害と診断し、治療に移ります。

更年期障害の治療方法

更年期障害は身体的因子・心理的因子・社会的因子が複雑に関与して発症しますので、まず十分な問診を行うことが必要です。その上で生活習慣の改善や心理療法を試み、それでも改善しない症状に対して薬物療法を行います。
更年期障害の薬物療法は大きく3つに分けられます。

ホルモン補充療法(HRT)

更年期障害の主な原因がエストロゲンのゆらぎと減少にあるため、少量のエストロゲンを補う治療法(ホルモン補充療法:HRT)が行われます。HRTは、ほてり・のぼせ・ホットフラッシュ・発汗など血管の拡張と放熱に関係する症状に特に有効ですが、その他の症状にも有効であることがわかっています。エストロゲン単独では子宮内膜増殖症や子宮体がんのリスクが上昇するため、子宮のある方には黄体ホルモンを併用します(エストロゲン・黄体ホルモン併用療法)。手術で子宮を摘出した方には、黄体ホルモンを併用する必要はありません(エストロゲン単独療法)。HRTに用いるホルモン剤には飲み薬、貼り薬、塗り薬などいくつかのタイプがあり、またその投与法もさまざまです。よく話し合いながら、その人に合った最適な治療法を選択していきます。HRTに関しては、以前乳がんなどの発症リスクを上昇させるという副作用が強調される傾向にありました。しかし最近になって、更年期にHRTを開始した人では心臓・血管の病気や骨粗鬆症など老年期に起こる疾患が予防できるという利点が、再び見直され始めており、また天然型の黄体ホルモンを使用することで発症リスクは上がらないと考えられています。

漢方薬

漢方薬はさまざまな生薬の組み合わせで作られており、全体的な心と体のバランスの乱れを回復させる働きを持ちます。多彩な症状を訴える更年期女性に対しては、「婦人科三大処方」とも呼ばれる当帰芍薬散・加味逍遥散・桂枝茯苓丸を中心に、さまざまな処方が用いられます。症状に合わせて、その人に合った漢方薬を探しています。

プラセンタ注射

メルスモンというプラセンタ注射は更年期障害の保険適応となっています(45〜59歳)。胎盤から生成された成分を皮下注射することで疲労回復、血行促進、肩こりなど更年期障害に効果が期待されます。

サプリメント相談

更年期障害に効果があるとして最も有名なのはエクオールという成分です。それ以外にも現代人はビタミン不足から免疫力低下や骨密度低下が懸念されたり、ビタミンB不足から疲労感がでていたりすることがしばしばあります。当院ではその人に合ったサプリメントの提案も行っております。